環境整備


雪が積もった畑
先日は全国各地で大雪が降りましたが、ここ京都もその例外に漏れず久々にかまくらが作れるほどの積雪がありました。さがわばちのさと農園は、右京区といってもかなり北の山間地に位置し京都市内よりもさらに積雪量が多く数日経ってもまだ雪が残っている状態でした。

元々この時期というのは、雑草もほとんど伸びない農閑期で、本来なら特にやるべき作業もない時期なのですが、さがわばちのさと農園は二年前から耕作放棄地を開墾して始めた場所で未だ畝立ても出来ていない場所がかなり残っています。なので本来なら畝立てを優先してやりたい所ですがさすがに雪の積もった状態で土を動かす訳にはいかないので水路の整備をしました。
農園の西側は山に接しておりその境には水路が通っているのですが、長年放置されていたその水路は泥が溜まり水が流れなくなっていました。農園を開墾したときに草刈りと共に最初にこの水路を水が流れるように整備したのですが、他の作業に追われてほったらかしにしていたらまた水が流れなくなっていました。
経年の枯れ草や落ち葉、土砂の流入など色々原因はあるのですが、一番大きかったのは動物の侵入です。一番よく見かけるのはシカですが、イノシシ、熊、イタチ、狸、アナグマ、ネズミ・・・、一般的に害獣と言われる動物は、ほとんど生息しているのではないかと思われます。そんな動物達にこれまで何度も畑に侵入されているのですが、そんな動物達が水路に土砂を落としていく事が度々あるのです。そんなこんなで一年も経てば水路も荒れてしまいます。

大地の再生や土中環境の考え方では水や空気の流れというのは非常に重要で、これらの流れをよくすることで周辺の環境の改善に役立ちます。うちの農園では直接この水路の水を利用することはないのですが、畑の環境改善にはかなり重要な要素だと思っています。
今年はそれに加え今まで手を付けられていなかったその水路と山の境目の藪化してしまっていた斜面の草刈りも平行して行っています。こちらは水ではなく空気の流れの改善と動物対策を目的としています。見通しをよくして隠れる場所を減らすことは動物対策の基本になります。元は彼らの生活圏だった場所なので彼らが侵入してくるのは当たり前なのですが、ある程度棲み分けしながらお互いに気持ちよく暮らしていきたいものです。
一年間ほったらかしで荒れた水路
キレイな水が流れるようになった水路
元々水路の水は山からの湧き水がメインなので、整備を終えてきちんと水が流れるようになると透明度の高いキレイな水になりました。このようなキレイな水の循環が生まれ出すと明らかに畑やその周囲の心地よさが変わるのがわかります。これはおそらく動物達も感じている事だと思います。
開墾当初はヘドロの悪臭を放つ水路でしたが最初に整備していたので今回はそこまでひどい状態ではなく一日で何とか上から下まで水がちゃんと流れるようになりました。
今回の整備中ではサワガニを一匹見つけることができましたが、また暖かくなってくればドジョウやイモリなども見られるようになるはずです。
まだまだ寒さが厳しいですが、春の種まきに向けて少しづつ作業を進めている所です。

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